目が回りながら掴んだ比率は、多分二対八くらいかな。


頑張って上を見れば、何とか普通に見える部分と。

いたずらに視界をぼやけさせるだけの、大部分。


ぐらりぐらりと、大きく歪む景色は慣れなくて、酔ってしまいそうだ。


慌ててしまって、冷静な行動力が低下している。


あたふたするわたしを俯瞰する和泉くんが、おかしそうに、くすりと小さく喉を鳴らした。


……くそう。


よく分からないけど、レンズの向こうで笑ってるんだろうな。


よく分からないけど……!