今日も君に翻弄される。

肩が跳ねないように頑張って押さえつけて、訂正する。


踏ん張るんだわたし、白衣は目前だ!


「も、もちろんって言ったの!」

「嘘。今の間は何」


はくいは もくぜん だ!


「間なんてなかったよ」

「あった」

「なかった!」

「あった」

「和泉くん……!」


ぐぬぬと唸る。


どうしてこうも、ごまかされてくれないのか。


ちょっとくらい、しょうがないなあって思ってくれてもいいじゃないか。


ぶすう、とふてくされると、和泉くんが噴いた。


「……何その顔」

「わたしの顔です!」

「何その返し」


真剣に答えたのに、笑うのをやめてくれない。


ひどい。


和泉くんの馬鹿馬鹿、あんぽんたん、あほ、

……えっと、あと何だろう、あ、眼鏡! このイケメン!


和泉くんの悪口を心の中で唱える。


途中から悪口じゃないけど仕方ない。

和泉くん長所ばっかりなんだもん。


くそう、完璧超人め。