今日も君に翻弄される。

和泉くんがおでこを押さえて文句をのたまう。


「うるさい」

「いや、和泉くんのせいだよ」


和泉くんが頭をぽんぽんしたからだよ。


思わず突っ込んだわたしに返ってくる、どストレート。


「元はと言えば葵に責任があると僕は思う」

「いやいやいや」


半分くらい和泉くんでしょ。


「いや、そんなことない」

「いやいや」

「いやいやいや」

「いやいやいやいや」

「真面目にして」


和泉くんがのってくれたので、楽しくなってふざけたら怒られた。


不毛な言い争いに、店員さんが終止符を打つ。


「てか知り合い男子って言ってたくせに、その可愛い人は彼女ですか!?」

「うるさい黙秘する」


ぴしり、極寒のお言葉を力いっぱい投げつけて、和泉くんはこちらを振り向いた。