今日も君に翻弄される。

統一された様相は心地いい。


テーブルからちょっとした小物まで、家具はほとんどが木製だ。


よく磨かれて色つやと木目が美しい、滑らかなもの。


「(うわー、おしゃれだなあ)」


緊張と美味しいケーキを味わうのに夢中なのとでしっかり見ていなかったけど、おしゃれでおののいた外見と同じく、店内も恐ろしくおしゃれだ。


木の色に似合う落ち着いた色合いのレンガで組まれた台の上に設置されているのは、縦長のランプ。


四隅と暗くなりそうな場所に、優しい明るさで吊るされている小さなランプが、ほんの少し薄暗い室内を穏やかな橙色に染め上げている。


丸いテーブルに一つ一つのせられているのは、小ぶりな花瓶に根を張る、ハーブと思しき植物たち。


三種類に分かれていて、どれも柔らかく瓶に収まっている。


わたしたちのテーブルの上には丸い葉のハーブが置いてあって、とても可愛い。


花瓶と花瓶の下の薄布は全て違う色だ。


視線を少しずらすと、これまた木製の椅子。


卓に合わせたのだろうそれには、細かく掘られた曲線の模様が、麗しく浮かんでいた。