今日も君に翻弄される。

「あんまり免疫ないでしょ?」

「う、うん」


何の免疫だ、という疑問が脳裏をよぎったけど、とりあえず肯定する。


わたしが、いろいろなものに免疫がなくてひっかかりやすい損な性格をしているのは、合っている。


「だからすぐ照れて赤くなるし、困るみたいだったから」


と。


何やら不穏に前置く、彼氏様。


「葵を追い詰めるのもどうかと思って自重してたんだけど、葵がそんなに言うのなら、僕は別に全然構わない」


え、この流れは何、あ、免疫ってあれか……!


彼氏っぽい発言に対する免疫か……!!


動揺を重ねて、うまく回らない頭でわたしは反省した。


そうと知っていたら早目に止めてたのに。


「だからさ、言うことにするね?」


うるさい心臓が不穏な警鐘を鳴らしている。


「やっぱりい」

「赤い顔も可愛いよ葵」


駄目だ、聞いちゃいないよ和泉くん……!


「やめ、」