「お目覚めですか、サトミサマ」
「………加穂留?」
ビデオカメラを片手に加穂留が現れた。
真っ黒いシルクのような胸の大きく開いたセクシーなジャンプスーツに髪の毛はダルめに後ろでまとめている。
ゴールドのピアスが揺れ、真っ赤なリップを塗った唇は不気味につり上がっていた。
パークで会った加穂留とはぜんぜん違う。
今目の前にいる加穂留は大人びていて、雰囲気も何もかもが別人。
本当に高校生?
「加穂留、なに、これ」
「シッコウの準備ですよ」
「シッコウ?」
「はい。今日、この場所で、サトミサマはシッコウされるんです」
「なんの……なんのシッコウよ。シッコウって何の話?」
「……やだあ、だってぇ、加穂留、ちゃんとメールもしたしぃ、おうちにまで行ったりしたじゃないですかあ」
うちにまで来た?
あの、あのサイト?
あれって本気で?
キクカワの言葉を思い出した。
確か劇場でもそんなこと言われた気がする。
死にたいとか、私はそうは見えないとか、なんでそう思うんだみたいなこと、言われた。

