殺してあげる


火照った体が一気に冷え、一瞬で涼しくなった。

残った氷水は飲み干した。


「加穂留のメッセージ、思い出せました?」
「……………」
「ざんねん。とっても悲しい。せっかく書いたのに」
「……………」
「そろそろ、時間なんですよ。ざんねんですけど、さようならですね」
「……………」



声がでない。

口は開くが、声がない。

またか。また飲み物に何か仕込んだのか。

体もだんだん鉛のように重くなってきたし、節々が硬直してきた。

意識だけははっきりしている。

しかし、体は一切の言うことを効かない。


キクカワが真っ赤な液体の入った袋を抱えて持ってくるのが見えるが、体はもういうことをきかず、檻に背をつけたまま硬直して動かない。


「これを、ユウダイサマにかけますね」
「……………」
「これはあ、魚の血なんですけど、そこに人間の血も混ざってます。ふふふ。あ、でもちゃーんと冷やしてありますからかけられてもヒヤッとして気持ちいいはずですよお」


人の血?


誰の血なんだよ。


魚と人の血を混ぜて、俺にか、けて、つ、ぎ、次は……




どうなる。