「ユウダイサマ、下をご覧になって」
「下? 海だろ? そんなもん見なくても分かる! 海水だよ海水! 早くここから出せ!」
「ウミノウエですが、それだけじゃアリマセンヨ」
なんだよ、とにかく、一刻も早くここから出してくれ!
このままもしこの檻が海に沈めば俺は生きたまま海底に沈むことになる。
苦しくてもがいて喉をかきむしるだろう。
ありえない!
死にたくない。
「まだ死にたくねーよ!」
「また、ご冗談を」
「は? 冗談てなんだよ、そんな冗談つけねえだろ、こんな状況下で」
ガコンと檻に何かがぶつかる音がして、足元に目をやり、
悲鳴も出ない現状に、固まった。

