狂ってる。
こいつ、狂ってる。
俺が死ぬとかありえない。だって、そんな…
パチンと指を鳴らされ、その音が耳に届いた瞬間、体が動くようになった。
真っ青な空、身体中が焼けつく暑さ。
流れる汗と潮が混ざって気持ち悪い。
背中に水の冷たさを感じた。
動くようになった体を横に向け、なんとか起き上が………
「か、か、加穂留……なんだよ、これ、なんなんだよ」
起き上がれない。
立てない。
出られない。
四角くて白い檻の中に入れられていてる。
柵に捕まり手を伸ばすが、加穂留には届かない。
「加穂留」
今いるところは、
ウミノウエだ。

