殺してあげる


キクカワも同じ道を辿ってきた。

無口だけど、私には従う。

あの人に拾われたのはたくさんいて、その中には死んでいったのもいる。

あの人に殺されたのもいる。もちろん、私に殺されたのも。


だから逆らえないのかもしれないけれど、私はキクカワとはもう家族のような関係で、自分の一部になっている。


しっかりと更生して自分を変えるのには時間がかかる。


何年もかかるときもあれば、何ヵ月かで変わるときもある。まだ若い、中学生高校生あたりをターゲットにしているのには理由があって、頭が柔らかい分考え方を変えやすい。

この時期に変えることができたら、二度と同じ道に迷い込むことはない。


あの三人は誰一人脱落することなくあの部屋を後にしてほしい。

この先はあの三人がお互いに助け合って進まなければ先へは行けない。

しばらくは注意深く観察し、安心できる範囲まできたらあとはキクカワに任せよう。それだってキクカワを育てるいい機会になる。




今日もまた仕事をしなければならない。

いつもと同じサイトへ入り、迷い込んでくるギリギリの精神状態の羊たちを見つけ、あのパークへ誘導する。

三人にゲームを進ませている間に切羽詰まっている新しいターゲットを五人見つけて、それぞれ裏も取った。

あとはシニカタをチョイスして、実行するのみ。






願わくば、近いいつかにはあのサイトを見つける人がいなくなって、自殺したいと思う人がいなくることを願って、今日も私はキクカワと共に……………













新しいターゲットをどうやって殺そうか、考えている。






だって、人を殺めることが、


生まれ変わった私の……本当の仕事だから。



【終】