殺してあげる


一斉に鞄に手をつっこみ、最初に取り出したのは携帯電話。

電源を入れ、震える手でメール画面を開く。

でも、心配ない。

電源は入っても通じなくなっている。

ここは電波の届くところじゃない。それに、変なことを打ち込めばすぐに……


ワカル。


車内が真っ暗になって何も見えなくなると、小さく悲鳴が上がった。


「加穂留!」
「サトミサマ、みなさん、大丈夫ですよ。しばらく暗くなりますが、安心してください」

この場所を知られるわけにはいかない。
だから、ココを抜け切るまではこの三人には真っ暗な中でいてもらう。

この暗闇から出た時にはきっとこの中の一人は約束を破っているだろう。

そして、後へ続けと三人とも同じことをするかもしれない。




できたら、そんなことはしないでほしいと願っている。