バタンと車のドアを閉めると、バックミラーで後ろに座る三人を確認する。
「やだ、こんなに広い車なんですから、みなさんそんなくっついて座ることないんですよ」
真ん中にぐっと集まって座っている三人の顔は真っ青で、真っ正面を見てガチガチに固まっていた。
「それでは、行きましょうか。キクカワ」
「はい」
エンジンをかけると体に心地よい振動が走る。
森の中にひっそりと佇むこの家は、外見は古くてボロボロ。
森の中に頭を突っ込むように無造作に止められている霊柩車には見覚えがあるだろう。
滑らかに動く車の横には狼のような犬が何頭もうろうろしながらついてきて、もちろんこの犬にも覚えがあるはずだ。
そこら辺に腕や脚が散乱し、それらをくわえている犬や、既に骨と化しているものもある。
一本だけ太く大きな木には人が大の字にくくりつけられていて、血だらけだがまだ息がある。時折体をぶるりと震わせる。その度に腕や頭に止まっているカラスが羽をばたつかせる。
生きたまま、つつかれていた。
そんな光景を見たら、動けなくなるのも無理はない。
三人はガチガチに固まり、何もかもを見ないように真っ直ぐ前を見て、両手の拳はぎゅっと握りしめている。
「みなさんの荷物は足元に置いてあります。あのパークへ行ったときのまま、そのままの形で置いてありますので、どうぞ中身をご確認くださいね」

