それならと残りの二人も我先にキクカワの元へ走る。
押し合うように、最後に残らないように必死になっている。
二人ともこの部屋から出ていくと、私は一人きりになり、
ぐるっと一度部屋の中を見回した。
何もない部屋。
パソコンが無造作に転がっているだけ。
その中の一台を手に取るとやはりメールが一通届いている。
もちろん、差出人はあの人で、内容は見なくても分かっている。
いつもと同じだから。いつもと同じ内容だけど、今回もまた同じように開いておく。
中身は見ない。
開封にしたあと、パソコンを投げ捨て、外へ通じる扉へ歩いた。
扉に手をかけてぐっと押したと同時に、パソコンに一通のメールが来た。
でも、そのメールを読むことなく私は外へ出た。
だって、いつも通りならあの最後のメールが来てから次のメールが来ることはなかったから。

