殺してあげる


「ひとつだけ助かる方法があると言ったら、みなさんはどうします?」


すぐに答えはでてこない。今までのことを考えたらそれなりに深く考えてしまっても仕方ない。

また何かやられるんじゃないかって。



「最後のチャンスをくれるってこと?」




最後のチャンス。




「サトミサマ……本当にありがとうございます。
その言葉を待っていました。というよりも、こんな簡単にその言葉が聞けるなんて思ってもいませんでした。その通りです。最後のチャンスを差し上げます。」




サトミサマはやはり感がいい。

この中の誰か一人でもその言葉を言えれば、違う道を出してあけることができる。

これもあの人の約束のひとつ。

こんなに早くそのことばが聞けるなんて、正直びっくりした。
このグループはサトミサマに感謝したほうがいい。

この言葉を言えないばかりに、恐怖に怯えて泣きながらこの世からドロップアウトしていった奴等がたくさんいる。


私の肩からも力が抜けた。

どっと疲れがでてきた。


「加穂留」


キクカワがパソコンを私の前に差し出し、メールが来たことを知らせた。

差し出し人名は、あの人だ。



でも、私の気持ちはもう揺さぶられたりはしない。