殺してあげる


「そんなに死にたくないんですか」


間髪入れずに『死にたくない』という言葉が三人の口から飛び出す。

壁にかけてある大きいスクリーンには『羽』のシニカタで死んでいったあの女の映像が流れ続けていて、三人はちらちらとそちらに目を向けては、恐怖に震える目で私に訴えかけてくる。


ああなるのが嫌なんだ。


今はまだ生きていて、死んでいないということを実感した今、生きたいという新たな気持ちが沸き上がってきているんだろう。

生きたくて仕方ない。

必死の形相とはこういうもの。

三人が三人とも同じように本当の恐怖を感じている。


でも、私には触れられない。

触れる距離まで来ていても私に触ってくるものは誰一人いない。

見ても触ってもいけない、死神とでも思っているんだろう。


ただただ、死にたくない。


お願いだからと懇願していて、見ていて虚しくなる。




この中には本気で死のうとしていたのはいないということだ。



ただなんとなくそう思っていただけなのかもしれない。



それなら……