口を曲げながら、面白い顔をして、棗はぶんぶんと首を振る。 じゃあ何が欲しいのよ、と睨む私を、棗は勢い良く指差した。 ・・・・・・その拍子に、黒い髪についた水滴がキラキラと光る。 青だ。 透明な青が、また飛び散る。 「・・・・・・亜子!!亜子がいい!!」 必死な顔をして私を見つめる棗。 ポカン、とする私はただ小さく頷くのが精一杯だった。 「うん、あげる。こんなので良いのなら」 やっとの事でこれを言って、私は呆然と彼の影を見つめた。