「どんな風に違うか分からないけど、俺と望美は友達でそれだけだ」

「まあ、気づくのも時間の問題か」

時間の問題?

どう意味だ?

「良いんじゃないかな、玲緒君。奈津君にもそろそろ春が来るって事だよ」

「は、春が来るって……」

本当に、彼女がいる奴の言うことは分からない。

「それより、そろそろ戻らないか?授業始まるぞ」

「その前にさ、玲緒君。君の彼女さんそろそろ来るんじゃないっけ?」

え?!

「ああ、奈津には言っていなかったな」

「何を?」

「俺は、幼馴染と付き合っているんだ」

玲緒は、当然の如く顔色をいっさい変えずにそう言い放った。

「……へぇ〜」

「奈津君!素っ気なくない?!」