翔の言うとおり、俺たちと翔のクラスは別々だ。

翔のクラスは、すぐ隣りの『一年二組』。

「話しを戻すが、奈津が望美さんの話している時の様子を見ると分かる」

「何が分かるんだよ。普通に話してるだけだろ?」

「お前がそう思っていても、周りから見れば違うんだよ」

玲緒の眼鏡の奥が光る。

玲緒は、言い出すときりがなくて止められないんだよな……。

てか、そんなに違う様に見えるのか?

確かに、望美は話しやすくて他の女子とは何か違うって感じはしている。

でも、苦手な女の子はもちろん居る。

例えば、俺のファンクラブの団長の大形小姫なんて大の苦手だ。

俺を見つける度にキャーキャーと歓声をあげ、俺に付きまとってくる。