「なあ、奈津」

「ねえ、奈津君」

「な、なんだよ」

俺は、玲緒と翔と一緒に屋上へと来ていた。

「最近、望美さんと仲が良いと言う噂が出回っているが」

「その理由が聞きたいなって」

なんでそんな事をお前らに言わないといけないんだよ。

「別に、理由なんてないさ。ただの友達だけど」

軽く受け流そうとするが。

「いや、俺はそうは思わないな」

「は?」

眼鏡をくいっと上げた玲緒が、変なことを言い始めた。

「そうなの玲緒君?僕は奈津君とは違うクラスだから、よく知らないんだよね」