「心配すんな。授業なんて一、二回休んだところで成績には響かないから。それに……」

奈津は、顔を赤らめて言った。

「の、望美の事、心配なんだよ」

「っ!」

私の胸は、奈津の一言で大きく高鳴った。

「そ、そういう事だから、もう何も言うなよ」

そう言い、またスタスタと歩き出す。

私は、自分の胸に手を当てて確認した。

どれだけ、ドキドキしているのかをーー

こうして、ドキドキする胸を確認するたび、再認識させられる。

誰よりも奈津が大好きだってことを。

好きという思いを知った頃よりも、奈津の事を好きになってることを。

私は、赤くなった頬を見られないように顔を伏せた。