【晶】

私が勉強を頑張ろうと思ったのは、父の影響が一番強い。

私の両親はどっちも学校の先生で、生徒たちから慕われる立派な教師だ。

でも、家ではやっぱり極普通の親だ。

母は、普通に夕食作ったり掃除したり。

父は、好きなテレビ見て弟と遊んであげたり。

でも、最近父の教え子の方で、いじめが流行っていたらしく、虐められていた子が自殺しようとしたんだ。

けど、自殺をしようとしていたところを父に見つかり、自殺は未遂で終わった。

「一人で何でも抱え込むな!俺に相談しろ。こんな俺でも役に立ちたいんだ!」

父は、その教え子にそう言ったらしい。

クラスの虐めのことは、今父が解決に導いている。

自殺をしようとしていた子が、家まで来ると父に感謝していった。

「先生のおかげて、もう一度進む道を見つけられました」

その子の笑顔は、凄く綺麗で、裏表なく心の底から父に感謝してるんだなって思った。

「晶、お前も人の痛みを分かってやれる子になれ」

父にそう言われ、私も父みたいな教師になろうと思った。