だって、それ以外思いつかないから。

やっぱり私は、絵を描くことをやめるのは出来ない。

小早川君がサッカーを大好きなように、私もそれと同じくらい絵を描くことが大好きだから。

「莎々原は、絵を描くのが好きなのか」

「うん、小さい頃から描いてきていたからね」

「じゃあ、莎々原が描いた絵さ、今度俺にも見せてくれよ」

「ええっ!」

私が描いた絵を小早川君に見せるって……。

そんなこと、出来るわけないよ!

「いいだろ?」

「うっ!」

笑顔で問い返されると、流石に駄目とは言いづらくなる。