妖精の心を貴方に

もう一つ別の気持ちを持って生まれてきた?

でも、ルルはそんな事一度も言っていなかった。

「ルルの存在に込められたもう一つの気持ち。それは、友達を大切にしたい気持ち」

「友達を…」

「あいつ、言ってたよ。ルルは自分が消えるとかそんなの関係なくて、望美にちゃんと友達と向き合う事を願っていた」

ルルが、そんなことを思っていたなんて、知らなかった。

「それで、私は望美の持つ水晶の中に、もう一つ気持ちを閉じ込めた」

「!」

それであの時、水晶が一瞬だけ輝いて見えたんだ。

私は、ネックレスを取り出してそれを見つめる。

「この中に、ルルが」

「今度は、はっきりとした存在として、ルルを生み出す」

ヴィーナスは、取り出した剣を水晶に向ける。

「今度は、ちゃんと大切にするのだぞ」

「はい!」

ヴィーナスは、剣に光を集中させて、水晶のネックレスを軽く押し当てた。

その光は、ネックレスへと伝わり、水晶の中から、一つの光が飛び出た。