妖精の心を貴方に

「どうした?望美?」

「いや…」

その時、私は走り出した。

「望美?」

奈津も、私の後を追いかける。

(あの子、見たことある)

あの町で、私の前に姿を現した女の子だ。

でも、あの町で会ったのは二回、それっきりあの子は、私の前には姿を見せなかった。

女の子は、私には気づくと紫色の瞳で私を見てきた。

「…。貴方は…」

「…。私は、忠告した」

「え?」

忠告したって何を?私は、何も言われていない気がする。

「私は言った、貴方にはっきりしてと」

「はっきりして…?」

私は思い出した、確かにあの時に、私の心をはっきりさせろと、この子は言ってきた。

でも、何で心をはっきりさせないといけなかったのかな?