その姿を、女の子は木の陰から見ていた。

「遅かった…」

その女の子は、軽く握っていた手を開いて、手の中にいる者に呼びかけた。

「お前は、これからどうしたい?」

その子は、森の中に向かって歩いて行ってしまった。