妖精の心を貴方に


―――――――――――――――――――

「…ルル?!!」

やばい、この姿をハヤテに見られてしまった。

逃げたい所だけど、私の全身は酷い痛みのせいで麻痺してしまっている。

「お前…、どうしたんだよその体?!」

「な、何でも無いのじゃ」

それしか、ハヤテに言えない。

今更詳しく説明したところで、状況は何も変わらないから。

「ルル!」

ハヤテは、私の元へと来ると、私の体を抱き起こした。

「何で何も言ってくれなかった!こんなになるまで何で…」

「言えないのじゃ…、皆に迷惑がかかってしまうから、私一人で解決したかった…」

「誰も迷惑になんて思う訳無いだろ!今すぐ望美の所に連れて行ってやる」

ハヤテは、私の体を抱きあげようとしたが、私は左右に首を振った。

「今行ったところで、遅いのじゃ…。望美の元に着くまで、私の体は消える」

「消えるって…、嘘だろ…」

「嘘じゃ無いのじゃ。前に私は、望美の絵を描くことが好きな気持ちから、生まれたって言ったじゃろ?」

「あぁ…」

「あれは、違うのじゃ。私の存在は、望美の絵を描くことが好きという、曖昧な気持ちから生まれた…。だから、曖昧な私は長くは生きられない」

こんな事、ハヤテに話しても仕方ないのに、何でハヤテに話してしまったんだろう…。