妖精の心を貴方に

「ここなら、良く見えるんじゃないか?」

「そうだね」

神楽を舞う壇上の近くに、人がたくさん集まってきている。

すると、大きな社の中から、綺麗な着物を着た聖夜が姿を現した。

「あ、あいつ!」

「…。綺麗」

私達は、聖夜の姿に見とれた。

聖夜の姿は、本物の女の子のように可愛く綺麗で、その側にはシビルさんが居た。

聖夜が構えると、笛と太鼓の音が神社の中に響き始めた。

聖夜は、その音色に合わせて踊り始める。

「あいつ、凄いな…」

「そうだね」

初めて神楽を見たけど、華やかで舞の一つ一つの動作が、凄い綺麗だった。

その後も、私達は最後まで神楽を見た。

神楽を終えた聖夜は、いつもの姿に戻って私達の元へと来た。

「まさか、来るとは思ってなかったよ」

「お前が来いって言ったんだろ…」

「凄い綺麗だったよ、本物の巫女さんみたいだった」

「ま、まぁな、女装してるから男ってばれる事はないだろうけど、そんなに綺麗だったのか?」

聖夜は、もう一度確かめるように、私にそう聞いてきた。

「うん、綺麗だった」

そうはっきり言うと、聖夜は嬉しそうに軽く微笑んだ。