妖精の心を貴方に

【奈津】

望美が家から出て来て、浴衣姿で可愛く笑うから、思わず見とれてしまった。

(望美…、浴衣似合うな)

自分も浴衣姿だけど、釣り合うのか分からない。

一応彼氏だし、他の男達に望美の浴衣姿を見せるってのも、なんか嫌な気分になる。

「奈津?」

「あっ、何でもない」

俺は、握っていたネックレスを望美の目の前へと見せる。

「これ、俺のばあちゃんから貰った物だ、望美にやる」

「え?!」

俺は、望美の手の中にネックレスを落とす。

「綺麗……。でも良いの?こんな綺麗な物貰っちゃって?」

「良いんだよ、ばあちゃんが言うには、好きな子にあげろって事だから、望美は貰って良いんだよ」

望美は、頬を赤く染めると、俺の浴衣の袖を軽く掴んできた。