妖精の心を貴方に

「それじゃぁ、行ってきます」

浴衣の着付けが終わった私は、玄関先で奈々美さんにそう言う。

「行ってらしっゃい、…望美」

「なに?」

外へ出ようとしたとき、奈々美さんに呼び止められた。

「そっか、もう言わなくて良いんだよね?あまり無茶しないようにねって…」

「奈々美さん…」

そうだった、奈々美さんは私が学校に行く時や、何処かへ出かける時、いつも「無茶しないようにね」って、言ってくれていた。

「ありがとう奈々美さん、無茶なことはしないつもりだよ」

「そう…。なら今日は楽しんで来なさいよ!」

「うん!」

奈々美さんに軽く手を振り、私は外へと出た。

外へと出るとそこには、奈津が居た。

「お待たせ奈津!」

「お、おう…」

奈津の服装も、浴衣姿で髪は後ろで縛っていた。