妖精の心を貴方に

「どうしたの?こんな所に、迷子かな?」

と、女の子に聞いてみるけど、女の子は無表情のまま、頷いたりしなかった。

(な、何なのこの子?)

その時、女の子がふいに口を開いた。

「早くはっきりして…」

「え?」

はっきりしてって、何をはっきりすれば良いの?

「貴方の心…」

「私の心?」

女の子は、私の体に向かって指を指してくる。

「でないと、大変な事に「望美!?」」

「!」

奈々美さんに呼ばれて、私は我に返った。

「どうしたの?呼んでも来ないから心配したわよ」

「えっと、この子が――」

私が前へと視線を戻したとき、そこには女の子の姿は無かった。

(あれ?)

「誰も居ないわよ、ほら時間ないんだから、来なさいよ」

「う、うん」

立ち上がり、もう一度女の子が立っていた場所に目を戻す。