妖精の心を貴方に

「ルル、これからも側に居てね」

「えっ…。そ、そんなの決まってることなのじゃ!私は、望美の心なのじゃから、側に居るに決まってるのじゃ」

ルルは、私にそう言ってくれた。

だけど、その時ルルは悲しい表情で、私を見つめていた事に、私は気づかなかった。

そして、夏祭り当日――――

「望美、そろそろ着付けするわよ」

「はーい」

奈々美さんに呼ばれ、奥の部屋に行こうとしたとき、私は庭の方へと視線を向けた。

「あれ?あの子…」

前に川原で見かけたワンピースを着た女の子が、少し遠くから私をじっと見ていた。

「あの子、一体誰なんだろう?」

すると、女の子は私の所へ歩いて来た。

「……」

女の子は、あの時と同じく、紫色の瞳で私を見つめてくる。

(迷子なのかな?それとも、家の誰かに用とか?)

とりあえず、女の子に話しかけて見ることにした。