「望美どうするんだ?」

「えっ?」

「夏祭り行くのか?」

「それは…」

行きたくないと言えば、嘘になってしまう。

だけど、私の中には行きたいという気持ちと、行きたくないという気持ちがどちらともある。

「俺は、行った方が良いと思う」

「私もそう思ってるけど」

皆に会うのが凄い怖い。

「大丈夫だ望美、俺も付いて行くから」

「奈津が?」

「もし駄目だったら、俺に言っていいから」

奈津はそう言うと、私の頬に自分の手を当ててきた。

「それに、このチャンスを逃したら、もう友達と向き合うことは無くなるかもしれない。俺は、望美にちゃんと向き合って欲しい」

「……。私会いに行くよ…、皆に」

奈津の言う通りだね、私もちゃんと向き合わないといけない。

「それじゃぁ、帰るか」

「うん」