「これが、私の過去で、この町にいた時の出来事」

奈津に話終わり、私はゆっくりと息を吐き出す。

私が話している途中で、奈津は私の手を握っていてくれた。

「この町に来たのは、過去を向き合う為、両親と向き合う為、そう考えて来たんだけど、やっぱり無理みたいだった」

「望美…。話してくれてありがとう。辛かったのに…」

「いいの、奈津に話したお陰で、スッキリしたから」

奈津は、私の所へと近づいてくると、私を抱きしめた。

「な、奈津?!」

「望美さっきさ、この川原で自殺しようとしたんだよな?」

「うん、そうだよ…」

今思えば、何て馬鹿な事をしようとしていんだろう。

「それで、男の子に助けられたって、言ったよな?」

「うん、でも結局誰か分からなかったんだよね」

「望美……。多分そいつ俺だと思う」

「え…?」

今奈津なんて言ったの?