【奈津】

「っ!」

俺は、水道の水で怪我をしたところを洗い流していた。

「洗い流しておけば、しばらくは大丈夫だろう」

水道の蛇口を閉めて、石段に座り込む。

「あっ、星が出てる」

夜空を見上げると、そこには数多の星たちがそれぞれ輝きをはなっていた。

「綺麗だな……」

しばらく星空を見上げた後、部室へと戻ろうとしたとろこで、近くで女の子の声が聞こえてきた。

「こんな時間に女の子?」

俺は、声のする方へと視線を向けた。