妖精の心を貴方に

「言ったでしょ…。あなたには関係のな………」

その時、私の目の前が大きく揺らいだ。

「どうした?」

男の子が私を支えてくれるけど、私の意識はどんどん遠のいて行く。

(あれ?私どうしたんだろ?)

私は、ゆっくりと目を閉じた。

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「ん……?」

目を覚ますと、白い天井が目に飛び込んできた。

「ここは…?」

「あっ!起きたか」

「…何で?」

周りを見回すと、どうやら病室に居るみたいだ。

「お前さ、気絶するからここに連れてきたんだ」

「……。何でここまでしてくれるの?見ず知らずの私に…」

「うーん、何でだろうな?母さんに言われていたせいかもな、困っている人がいたら、助けてやれってな」

男の子は、子供みたいに笑った。