妖精の心を貴方に

私は、奈々美さんに話を聞いて、また走り出した。

「そんな…」

私が向かったのは病院。

「あのっ!」

「はい?あら貴方どうしたのその姿」

「私の事より!ここに運ばれて来た二人はどこですか?!」

「えっ!もしかして」

「私は、二人の娘です!」

早く二人の無事な姿を見たかった。

奈々美さんから聞いた話は、二人が交通事故にあったことだった。

赤信号で止まっている途中で、信号無視の車に跳ねられたそうだ。

(あの時聞いた救急車の音は、お父さんとお母さんが運ばれて行く音…)

私の頭の中は、真っ白だった。

「こちらよ…」

看護師さんに案内されて、私は暗い部屋へと入る。

二人が寝ているところは、カーテンがかかっていて、見えない状態だった。

私は、二人が寝ているベッドへと近づき、閉まっているカーテンを開けた。

「…………そんな…」

二人の顔は白い布で隠されていて、服は血塗れだった。