「さてと、お話はここまでとして」

夢咲は、放り投げた鞄の中から、カッターを取り出した。

「な、何する気?」

カチカチと言う音が、私の耳に響く。

「何って、そんなの簡単」

夢咲は、カッターを軽く私の首元へと当てる。

「ひっ!!!」

「あんたをこれで痛めつけるのよ」

「か、カッターで…?」

「そう言う事!!」

夢咲は、カッターを私に振り落とした。

そこから先のことは、あまり覚えていない。

覚えているのは、体に伝わる激しい痛み。

目が覚めたとき、私は自分の部屋で寝ていた。

(何で……)

体を動かそうとしたとき、体に激しい痛みが伝わる、

「くっ………うっ…」

そうだ、私は夢咲に……。

目から涙が溢れて、私は布団を握る手に力を入れる。

「何で………」

学校に行くのが怖かった、学校に行ったらまた、夢咲にカッターで切りつけられる。