「直ぐに終わる」と言われ、私は夢咲の後ろを着いていく。

夢咲に連れてこられたのは、誰も来なさそうな校舎裏だった。

「夢咲ちゃん、こんな所に何かあるの?」

私がそう聞くと、夢咲は持っていた鞄を地面へと放り投げた。

「夢咲ちゃん?」

夢咲は、ゆっくりと私の方へと振り返った。

「ここには、何も無いよ」

「じゃぁ…、一体?」

その時、私は誰かに両腕を力強く掴まれた。

「ちょ、ちょっと誰よ!!」

この力強さは、もしかして男!

「あ〜ストップストップ!あんまり力強入れ過ぎたら細い腕が折れちゃうよ」

「夢咲ちゃん…?」

夢咲は、私の所へ来ると、手の平で私の頬を叩いた。

「………」

今何が起こってるの?

私の頭は、今の状況についていけなかった。