妖精の心を貴方に

「望美行くわよ」

「待ってよお母さん!」

中学の入学式、この日はお父さんもお母さんも来てくれたから、凄く嬉しかった。

「お父さんも、早く行くわよ」

「分かってるさ」

中学の校門前へと行くと、そこに紀葉と啓太がいた。

「あっ!紀葉、啓太!!」

「望美ちゃん!」

私は、二人に手を振ってます駆け寄る。

「今日から中学生だね」

「同じクラスだと良いな」

「確か、東山小学校と一緒になるんだっけ?」

「そうなの!でも私は、啓太君と望美ちゃんと居れればそれでいいのに」

東山小学校と南山小学校が一緒になった、松薫中学に、これから通うことになるんだ。

「望美、せっかくだから写真撮りましょ」

「そうだね、お母さん」

奈々美さんは、今日仕事があって来ていない。

「あっ、じゃぁ俺が撮ります」

「ありがと、啓太君。貴方も望美と一緒に撮ったらどうかしら?」

「え?」

お母さんは、啓太の耳元に何かを囁いたようだけど、私達には聞こえなかった。

「そ、そんなことないです!」

そのあと啓太は、顔を赤くしていた。