そして、翌日―――。

私は、奈々美さんと一緒に、南山小学校の前に来ていた。

「……」

私の予想通り、お母さんとお父さんは入学式には来てくれなかった。

「ほら行くよ望美!友達いっぱい作るんだよ?」

「わ、分かってるもん!」

学校の中へと入って、自分の教室へと向かう。

「ここが望美の教室ね」

教室の中に入ると、既にいくつかのグループに、男女は別れていた。

「う……」

それを見て、私は「友達を作ろう」という気持ちは、どこかへと飛んでいった。

「それじゃぁ望美、私先に体育館のところに行ってるから」

「あっ!ま、待ってよ奈々美さん…」

奈々美さんは、軽く手を振ると行ってしまった。

そして、私は一人教室に残された。