妖精の心を貴方に

「嫌だったらこんな所に帰ってくるかよ。シビルそろそろ行くぞ、早く行かないと親父がうるさいからな」

「分かりました、それでは皆さんまた後ほど」

シビルさんは、一礼すると聖夜の元へと飛んでいった。

「礼儀の正しい子だな」

「ハヤテはあんな子が、好みなのか?」

「ち、ちげーよ…」

私達も、家に向かって歩き出す。

聖夜君の神楽は、見に行きたいけど、祭りには行くということは、みんなにも会うという事になる。

「望美…」

「奈津?」

「ちょっと、座らないか?」

奈津は、そう言うと川原近くの草むらに腰を降ろす。

「そうだね…」

私もつられて、奈津の隣に座る。

「望美…、聞いてもいいか?」

「何を?」

「お前の事」

風が私達の髪をなびかせていく。

そうだよね、奈津はいつも私が話すのを待っていてくれた。

「さ、最後まで聞いてくれる…」

私は、奈津にそう聞く。

奈津は、返事の変わりに私に笑顔を向けてくれた。

そのおかげで気が楽になったのか、私はポツリポツリと話し出す。

「私ね…。中学の時いじめられてたんだ」