妖精の心を貴方に

奈津の口から意外な言葉が出て、私は軽く笑ってしまう。

「な、何で笑うんだよ?!」

「だって、奈津がそんな事言うなんて思わなかったから」

「そ、そうだよな。前の俺だったら、好きって気持ちにすら気づかなかった鈍感なやつだ、だけど今ははっきりしてる」

奈津は、再び私を優しく抱きしめてくれた。

「こんな俺で、側に居ても良いのか?」

「当たり前だよ、奈津じゃないと嫌だ」

私は、奈津に身を委ねた。

「おい…、こんな道のど真ん中で何やってんだよ…」

「「えっ?!」」

私達の後ろの方で、呆れた声が聞こえた。

「イチャイチャするなら、別のところでやれよ」

「なっ!なんだと……!」

「お、大國君!」

「お、大國!」

「たく……」

そこには、以前桜中とサッカーの試合をした、楓中の背番号十番の大國聖夜がいた。