妖精の心を貴方に

「望美俺たちの話を聞いてくれ」

「話す事何て何もないよ」

私は走り出して、神社の階段へと向かった。

「望美!」

「望美ちゃん!」

もちろん、二人は私の後を追いかけてくる。

「望美何でじゃ!二人は望美に話があるのに」

「ルルには関係ないよ!!」

とルルにきつく当たってしまった。

階段を降りて、来た道を引き返す。

「おい!望美!」

だけど、階段の直ぐ近くで啓太に腕を掴まれてしまった。

「話して!原田君!!」

「啓太だ!」

「望美ちゃん、話を聞いて、私達クラスの皆で話し合ったの!!」

「話し合った…?」

「望美ちゃんが転校したあとも、虐めは続いたの。だけど皆で話し合って虐めは無くなったの!」

なにそれ…、そんな事私に話してどうするの?

他の子が虐めの対象にされた事や、話し合って虐めは無くなっただなんて、そんな話なら辞めてよ…。

「それで、今度望美ちゃんと会ったら、クラス皆で会って話したいってなったの」

「えっ…、クラスみんなで」

心臓が大きく高鳴った。

「皆お前に謝りたいんだよ!」

私は、紀葉と啓太の両方の顔を交互に見る。

その時、私の髪に隠れていた傷が大きく傷んだ気がした。

「待ってよ…、皆が私に会って謝りたいってことは、あの女も居るの?」

「え?」

「私をカッターで切りつけた、あの女…」

私をカッターで切りつけて、遊んでいつも笑っていたあの女が、私に謝りたいだなんで嘘に決まってる。