妖精の心を貴方に

【奈津】

「はぁー、疲れた」

「お前が疲れたなんて、珍しいな」

「そうか?」

俺達は今、駅近くのバス停に居る。

「長い時間電車に乗ってたからな、流石に疲れるさ」

「俺は別に疲れてないぞ」

まぁ、ハヤテ妖精だし、空飛べてるし。

「奈津、そろそろバス来るから、準備してね」

「分かってるよ」

久しぶりにこの町に来たけど、あんまり変わってないよな。

「そうだ奈津」

「何母さん?」

「おじいちゃんから聞いたんだど、近々夏祭りがあるんだって」

「夏祭り?」

バスに乗り込み、夏祭りについて母さんから聞く。

「場所は、おじいちゃんの家の近くの神社だって」

「ふーん。でっ、それを話してどうしろと?」

「だから、一緒に行きましょうよ」

「やだ」

「えー!何でよ」

「やだから」

母さんと祭りなんて回れるかよ、前に一度ど母さんと回った時があって、全然屋台とか見れなかったんだもんな。