妖精の心を貴方に

それを思い出したとき、ぶわっと顔が赤くなった。

「お茶入りましたよ」

「ありがとな、ばあさん」

「いえいえ」

「わ、私ちょっとその辺歩いてくるよ」

「そう?」

一刻も早く赤くなった顔を冷やしたかった、てか見られたくなかった。

「気をつけてな」

「あ、うん」

私は、ルルと一緒に外へと出た。

「はぁ…」

とりあえず、その辺散歩して来よ。

「望美、私望美が育った場所見てみたいのじゃ」

「え?そっか、ルルは知らないのか」

「そうなのじゃ」

「じゃぁ、行こっか」

まず始めに、夏の時期によく遊んだ川原に行ってみよう。