妖精の心を貴方に

【望美】

「疲れた~」

私は、バス停近くのベンチに座って溜め息をこぼす。

「何を言っておるのじゃ望美、これからじゃぞ」

「なんでそんなに元気なのルルは…」

「望美ー!バス来るわよ」

「は、はーい」

重たい鞄を再び持って、私達はバスへと乗り込んだ。

それから数十分乗って、私達はバスから降りた。

周りは、あっちと違って田んぼや畑が一面広がっている。

私のすぐ後ろは木々が沢山あって、私は一度大きく息を吸う。

「やっぱり、ここの空気は美味しいな」

「甘いのか?」

「ルルは、本当に頭の中甘い物だらけなんだね」

「決まっておるのじゃ」

胸をはって言わなくても…。