妖精の心を貴方に

「あっ、そうそう奈津。夏休みお祖父ちゃんの家に遊びに行くから」

「え?何でいきなり」

「お祖父ちゃん達がね、久しぶりに奈津の大きくなったところ見たいんだって」

「ふーん」

お祖父ちゃんの家か、ちっさい頃に何回か遊びに行ってたけど、父さんと母さんが離婚してからは、遊びに行ってなかったな。

「だから、予定空けておいてね」

「はいはい」

「あともう一つ」

「何だよ」

起き上がり、母さんに視線を向ける。

「早く望美ちゃんに告白しないと、誰かに取られるわよ」

「なっ!!」

母さんはそう言うと、俺の部屋から出て行った。

「……」

望美が他の男に取られる、そんな事意識したこと一度もない。

いや、大國の時がそれと一致するか。

望美は確かに、クラスの中でも人気はある。

「周りの男達がライバルか」

なら、積極的に俺からアピールしていくしかないか。

「はぁ、疲れた」

「あっ、お帰りハヤテ」