妖精の心を貴方に

「俺を…、モデルに?」

あっ!言っちゃった……。

気づいた時には既に遅く、私の中には沢山の不安が出来てきていた。

奈津に嫌われる、奈津の許可無く勝手にモデルにして描いてて、気持ち悪い女だって。

「嘘だろ……」

これ以上奈津の顔は見れないと思い目を瞑るけど、私は予想していなかった答えが帰ってきた。

「嘘だろ…、何でこんな勿体無いことするんだよ」

「え?!」

「だって、この絵凄い良いじゃん!初めて見た時この絵の凄さに惹かれた」

「ちょ!ちょっと待ってよ、何とも思わないの?勝手に奈津のことモデルにしてて」

「それは別に構わない」

(ええええ!)

な、何で何で!