「この絵は…」

ルルは、少し見覚えがあるのか首を傾げて考え込んだけど、直ぐに思いだしたらしく。

「この絵、望美が破り捨てた絵じゃ」

簡単にその言葉を口にした。

「破り捨てた?」

「えーっと!何の事かなルル…。私そんな事したっけ?」

苦笑いでルルに問いかける、そんな私の表情に気づかないルルはまだ続ける。

「私は、覚えておるのじゃ、望美がその絵を半分に破りながら窓からす……」

最後まで言わせまいと、私はルルの体をしっかりと手で掴む。

「ルルー、それ以上言ったら、どうなるか分かってるよねー?」

黒いオーらを漂わせながら、ルルに言う。

そんな私の黒いオーらを見たルルは、だらだらと汗を流しながら、激しく首を縦に振った。