【望美】

奈津の部屋の中に入ってからというもの、私はずっとドキドキしっぱなしだった。

「ここが、奈津の部屋なんだ…」

奈津がお茶等を取りに行っている間、私は部屋の中をあちこち見ていた。

「やっぱり、サッカー関係の物が多いんだね」

「まぁな、奈津はサッカー大好きだからな」

机の上には、小さい頃の奈津がサッカーボールを持って笑っている姿の写真が、写真立ての中に入って置かれていた。

隣には、母親らしき人とピースサインで笑っている。

「奈津……可愛い」

もっと他にも奈津の写真見たいけど、それは流石に変態と認識させるかもしれない。

「そりゃそうじゃろ、普段から色々と妄想しているんだから」

「ま、また勝手に心読んで!てか、そんなに妄想していないし!!」

「でも、妄想しているのは否定しないんだな?」

「うっ…!」

ハヤテの言葉で何も言えなくなってしまった。